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(4) 900-906

900 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/06/04(水) 22:29:11.32 0

「ガキさんってさ、ひょっとして魔法使えるんじゃねーの?」
「はいぃ?」

学校帰り。
まるでそれが決め事みたいに里沙は毎日愛斗の家に寄る。
別にそれが当然と思ってるわけじゃないけれど、
愛斗と過ごす時間は少しでも多くしたいから。

愛斗のほうもそう思ってくれているようで、
今日もいつものように快く里沙を部屋へと迎え入れてくれる。

他愛のない会話をしたあとでちょっとだけ長めのキスをして、
余韻を楽しむようにゆっくりと唇が離れたあと、不意に愛斗がそう言った。

間の抜けた返事をした里沙だったが、
自分の意見が突拍子のないものだと気付いていないのか、
愛斗は返す言葉を見つけられない里沙の顔をまじまじと見つめる。

901 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/06/04(水) 22:29:30.80 0

「…いきなりなんなの?」

言葉は突拍子のないものだったが、
里沙を見つめる愛斗の目はひどく真剣で、からかってるワケではなさそうだ。

しかし、愛斗の真意がわからない里沙は、
眉根を寄せながら少し非難するように愛斗を見上げた。

「だってオレ、ガキさんのこと毎日好きになるんだぜ?
 一昨日より昨日、昨日より今日、毎日毎日、ガキさんのこと好きになる。
 それってガキさんがオレに魔法かけてるからじゃねーの?」

これ以上ないというくらい真面目な顔で里沙を見つめて力説する愛斗。

その口調から、その表情から、決して適当に思いついて言ったんじゃないことは伝わる。
けれどあまりにも非現実的なその主張には、里沙もあんぐりと口をあけてしまった。

902 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/06/04(水) 22:29:50.71 0

半ば茫然としながら愛斗を見つめていた里沙だったが、
愛斗の主張とその真剣な眼差しとのギャップにだんだんと笑いが込み上げてくる。

笑っては悪いと思ってガマンをしてみたが、
さすがに堪えきれず、自分を見つめる愛斗から顔を背けて豪快に吹きだしてしまった。

「なっ、なんで笑うんだよっ」
「だ、だってぇ…」

説明しようにもおかしさのほうが先立ってうまく声が出ない。
愛斗が可愛くて仕方なかった。

「…なんだよ、もう。そんなに笑うことないじゃん」

声もなく肩を震わせて笑っている里沙にさすがに愛斗もムッとしたのか、
里沙から少し離れると、ぷいっと拗ねるように背中を向けてしまった。

そうされてもしばらく笑いがおさまらなかった里沙だったが、ひとしきり笑うと落ち着いてきた。

903 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/06/04(水) 22:30:04.12 0

笑いすぎで零れてしまった目尻の涙を拭いながら、
背中を向けてしまった愛斗の肩にうしろからそっと手を置く。

「ごめんごめん」
「…その言い方は悪いと思ってない」

まるで駄々っ子のように唇のカタチをへの字にしてますます里沙から顔を背ける。

そんな態度がまた可愛くて愛しくて。
里沙が口元をゆるめながら愛斗の頬に唇を押し付けると、
唇の感触を感じた愛斗の肩が少しだけ揺れた。

里沙にキスされた頬にそっと手をやって、ゆっくり顔だけで振り向く。
思ったとおりの反応に、里沙は嬉しくなって背中から愛斗に抱きついた。

904 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/06/04(水) 22:30:32.13 0

「…うん、あたし、魔法使えるかも」
「マジでっ?」
「でも、それならきっと愛斗だって魔法使えるよ?」
「オレも?」

まさか、と言いたそうにカラダを揺らした愛斗に気付き、里沙はゆっくり離れる。
里沙が離れたことで、愛斗はカラダごと里沙に向き直った。

「だって、あたしも毎日、愛斗のこと好きになるもん」

里沙が笑いながら言うと、愛斗の大きな目が見開かれた。
それから少しずつ、愛斗の顔が赤くなっていく。

「たぶん、あたしが魔法を使えるのは愛斗にだけで、
 愛斗が魔法使えるのもあたしにだけだと思うよ?」

里沙の言葉を噛み砕いたらしい愛斗がテレたように俯く。
俯かれたことで近くなった額に、里沙はそっと唇を押し付ける。

と、いきなり愛斗が里沙の腰に腕をまわして引き寄せるように抱きついてきた。

「わっ」

驚きでバランスを崩しそうになったが、そこは愛斗の腕力が支えた。

「…もう、危ないなー」
「ごめん」

謝るわりに腕のチカラは強い。

905 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/06/04(水) 22:32:09.17 0

「なあ、オレの魔法って、どれくらい効くの?」
「え?」
「いつまで、ガキさんはオレの魔法にかかってる?」

里沙に抱きついた愛斗の頭は里沙の胸元にあるので、
抱きしめられる、というより、里沙が愛斗を抱きしめている態勢だ。
そのせいで愛斗の顔は見えない。
しかし、声色でその表情は想像がつく。

906 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/06/04(水) 22:32:22.20 0

「んー、そうだなー、たぶん、あたしの魔法が切れるまでかな?」
「いつ切れる?」
「どうだろ? 愛斗がずっとあたしのそばにいてくれたら切れないと思うな」
「オレが?」
「うん、愛斗が」
「ずっとガキさんのそばにいたら?」
「うん、ずっとあたしのそばにいてくれたら」

そこで愛斗は黙り込んだ。
しかしすぐに、里沙を抱きしめる腕のチカラを強くする。

「じゃあオレ、ずっとガキさんのそばにいる。ガキさんに魔法かけとく。
 だから、ガキさんもずっとオレに魔法かけといてよ」

愛斗の声がまた里沙に魔法をかける。

「いいよ、ずっとね」

里沙が答えると愛斗がゆっくりと頭を上げて里沙を見つめた。
その目の訴えることに気付いた里沙は、
込み上げてくる愛斗への気持ちを乗せるようにして、そっと愛斗に自分の唇を重ねた。





おわれ
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| 愛斗×ガキさん | 21:05 │Comment- | Trackback-│編集

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説明

イケメン・タカスレの小説まとめです
てけとーです
職人さま方に感謝!

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