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(4) 756-762

756 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/06/02(月) 18:46:08.85 0
愛斗の日課であるランニング。
背が低い愛斗はそれを気にしていて夕食後のランニングはかかさない。


お気に入りのコースは街外れの公園の中を突っ切るコース。
走る時間は夜遅いけど、気候が暑くなってくると、やっぱり緑の多いコースが走ってて楽なわけで、
愛斗はその日も気持ちよく公園の中を走っていた。




「あの…」


愛斗が思わず声をかけた相手。
人気のない午後10時の公園でブランコに一人女の人が座ってうつむいてたら気になるやん。
愛斗は一つため息をついた。
酔っ払ってるかもしれんけど、ほってはおけん。
正義感の強い愛斗は意を決してブランコへ歩み寄っていった。




「おせっかいやったらごめんなさい。どうかしましたか?」
「ほっといて…」


聞こえてきた声は涙声。
余計に放っておけなくなった愛斗がなかなか離れられずにいると、その女が立ち上がった。




757 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/06/02(月) 18:47:30.92 0
酔いのせいかよろける女を愛斗は思わず駆け寄る。
愛斗より背が高い彼女。だけど一応愛斗は男だ。
ちゃんと転ばないように抱きとめた。


「…大丈夫?」


顔を覗き込む。


『目が大きくて、きれいな人や…』


愛斗は胸の真ん中を鷲掴みにされた気がした。




「酔ってるの?」
「…関係ない…」
「そうやな。でも、まっすぐ歩けてないし、そこのベンチに座ろう」


返事を聞かず自分より5cmほど背の高い彼女を愛斗はベンチまで連れて行く。

「ちょっとまっとって」
「え?」
「動いちゃあかんで?」
「……」
「絶対ここにいて。約束やで」

758 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/06/02(月) 18:47:55.54 0
返事は聞かずにダッシュで自販機へ。
ミネラルウォーターを片手にベンチへ取って返す。


たった3分ほどのはず。
なのに、愛斗の目に飛び込んできたのは悪そうな男に囲まれている彼女。


『なんや、このドラマみたいな展開…』


声かけられて、睨み付けて、
それが相手の癇に障って…。
ベタな展開が愛斗の前で繰り広げられている。
相手は3人。
ちびな自分が敵う気はしない。
だけど、行くしかないやろ。
愛斗は自分に気合を入れる。



「なにやってんだ!」


叫ぶ愛斗に男たちが振り返る。


『ひるむな、俺』


愛斗はごくりと生唾を飲む。

759 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/06/02(月) 18:48:26.43 0
「なんだ?このチビ」
「俺の女に手出すなや」
「ちびな上に訛ってるよこいつ」




結果は火を見るより明らかだった。
タイマンならまだしも、3人相手に勝てなんかしない。
男たちは愛斗をさんざん殴って満足したのか、そのうちどっかに行ってしまった。



「大丈夫?」

地べたに寝っ転がる愛斗を覗き込む彼女。

「あ…これ…」

殴られてすっ飛んだペットボトルを拾って彼女に。

「馬鹿…」
「酔ってるんやろ?」
「もう醒めたよ…あんたが殴られてるの見てたら醒めた」

彼女が俺の頬にそっと触れた。


760 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/06/02(月) 18:49:33.01 0
「可愛い顔してるのに…ごめんね?」

『また、かわいいって…。俺、男やのに…』

愛斗には可愛いって言葉は褒め言葉に思えなかった。

『でも、女の子一人すら守れん俺だから、きっとかっこいいなんて思ってもらえんのやろ…』

「かっこわるいよね、俺…」
「そんなことないよ?」
「こんなフクロにされて…。かっこわりぃ…」

次の瞬間、愛斗はふわっといい匂いに包まれた。

「ありがとう」
「俺、何もしてえんざ」
「助けてくれたじゃん、あたしの気持ち」
「気持ち?」
「うん…。ありがとね」

愛斗には彼女に何があったのかはわからない。
だけど、彼女は酔っ払って泣いてた。

「あんたの一生懸命さ、伝わったよ」
「ダサかったやろ?」
「ううん。ヒーローみたいだったよ」

愛斗はずっと彼女の腕に包まれて話していた。

761 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/06/02(月) 18:49:59.78 0
本当は包み込んであげたかった。
だけどチビだから…。
そう思うと愛斗は悔しかった。

「俺、牛乳飲むから」
「え?」
「あなたより大きくなりたい」
「あたしより大きく?」
「うん。ちゃんと守れるように…ちゃんとあなたを包み込めるように」

口から次々に出てくる言葉に愛斗は自分で驚く。
話し続けてないと、彼女がどこかに行ってしまう。
そんな一心で愛斗は言葉を紡いでいた。

「血が出てるよ?」
「え?」
「見せて?」

どこの傷やろ。
考えてたら、彼女の顔が段々と近付いて…。



グロスのついた唇とキスしたのはこれが初めてだ。



762 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/06/02(月) 18:50:33.45 0
「今度お礼させて?」
「お礼?」
「そう。助けてくれたお礼」


また会えるんや。
愛斗にとって何よりも効き目のある傷薬だった。


「俺、高橋愛斗っていいます」
「あたしは吉澤ひとみ」


初めての、年上の女性との恋のはじまりだった。




おわれ
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| 愛斗×吉澤 | 21:04 │Comment- | Trackback-│編集

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イケメン・タカスレの小説まとめです
てけとーです
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