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(4) 566-572

566 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/30(金) 19:12:32.15 0
「愛斗ー?」

ノックと同時に部屋を開ける。
それはもう昔からのクセで、本来の住人も、突然の来訪者に対してさほど驚いたりはしない。

ベッドで仰向けになってマンガを読んでいた愛斗が、里沙の登場に途端に笑顔になって飛び起きた。

「なになに? 急にオレの顔でも見たくなって会いにきたの?」

はしゃいだようすでベッドの縁に座り、里沙を見上げる愛斗に里沙は肩を竦める。

「バーカ」
「ひでー」
「そんなことより辞書貸してくれない?」
「へ? 辞書?」
「うん、英和辞典。宿題しようと思ったんだけど、学校に忘れてきちゃって」
「あー、いいよ、机の上にある」
「ありがと」

愛斗が差した先にあった英和辞典を持って一息つく。
これで宿題忘れは免れそうだ。

567 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/30(金) 19:12:43.84 0
「ちょっと借りてくねー」

そのまま部屋を出ようしたときだった。

「ちょ、待てよ」

辞書を持ったほうとは別の手を捕まれ引っぱられる。

強くではなかったが、予測してなかったせいでバランスを崩しかけ、後ろ向きに倒れそうになる。
幸い、倒れそうになったカラダは手を引っぱった張本人の愛斗が抱きとめたのだが。

「ちょっとぉ、急に引っぱったら危ないじゃん」
「…言うこと、そんだけ?」

軽くはない辞書を両手で抱きかかえるようにして顔だけで振り向くと、
愛斗の唇のカタチは見事にへの字に歪んでいて。

「…なんでそんな顔してんの?」
「オレより宿題のほうが大事?」
「はあ?」

むっ、としたその顔は明らかに拗ねていた。


569 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/30(金) 19:12:56.82 0
「…もうちょっとゆっくりしてけよ」

そう言われた途端、里沙の腰に少し強めの圧迫感。
そこでようやく、自分のカラダを愛斗が背後から抱きしめているのだと気付いた。

「ちょ…、愛斗…っ」

思いがけない態勢に里沙の顔が一気に熱くなった。
こんな風に抱きしめられたことは初めてではないが、
いきなりすぎて意識してなかったぶん、恥ずかしさが顕著に込み上げてきた。

離してもらおうとカラダを揺らしたら更に腕のチカラが強まる。

「なんだよ、イヤなのかよ」
「そんなこと言ってないでしょっ」

ますます拗ねた口調に言われて、里沙は愛斗の腕の中でおとなしくすることに決めた。

抵抗するのをやめると、愛斗は腕のチカラを少しだけ弱め、里沙の肩に顎を乗せる。

570 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/30(金) 19:13:13.87 0
「…ガキさん、もしかしてもう風呂入った?」
「え? あ、うん…」
「どーりで。いい匂いする…」

すん、と、うなじのあたりで息を吸い込んだ、と里沙が理解した直後、
耳のすぐうしろを愛斗の唇が触れたのがわかった。

今まで触れられたことのない場所へのキスに里沙のカラダが一瞬で強張る。

「ちょっ、愛斗…?」
「…耳、赤くて可愛い」

弱く吸われて、里沙の腰のあたりが変に痺れたふうになった。
それは、恥ずかしさと同時に怖さを生む。

571 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/30(金) 19:13:26.82 0
「…やめ…、ねえ、愛斗、やめて…」
「ダメ、やめない」

愛斗の吐息が耳に触れて里沙の背筋を何かが滑り落ちる。
初めての感覚は恥ずかしさも怖さもおなじだけ膨らませた。

「…や…、愛斗…、…やだ…」

そして、慣れない行為は、怖さが恥ずかしさを先に追い抜く。

「やだあ…っ」

怖さは里沙のカラダを強張らせるだけで、
強張ったカラダは愛斗を許すことなく、ただ震えさせる。

里沙のカラダが愛斗を拒絶したのは愛斗自身にも伝わり、
その拒絶が今までのものと格段に違うことにすぐに気付いた愛斗は、
慌てて里沙のカラダを抱きしめる腕のチカラを弱めた。

カラダを覆っていた圧迫感と突然の恐怖から解放された里沙の目尻から涙が零れ落ちる。

572 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/30(金) 19:13:36.61 0
「! が、ガキさん…っ?」

涙に気付いた愛斗が里沙に手を伸ばす。
けれど里沙は、その手が自分の涙を拭うより先に自らで拭うと、愛斗の顔も見ないで立ち上がった。

「…帰る」
「待って、ガキさんっ!」

辞書を両手で胸に抱きかかえた里沙の二の腕を咄嗟に愛斗が掴もうとするが、
それより一瞬早く身を翻すと、涙で潤んだ目で愛斗を見上げた。

その目にひるんだ愛斗に、里沙は下唇を噛んで、さっきよりももっと強く辞書を抱えた。

「…愛斗のバカ!」

里沙の声に更にたじろいだ愛斗に構わず、里沙は愛斗の部屋を逃げ出すようにあとにした。



つづけ
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| 愛斗×ガキさん | 11:18 │Comment- | Trackback-│編集

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説明

イケメン・タカスレの小説まとめです
てけとーです
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