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(4) 82-85

82 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/24(土) 21:54:44.99 0

「やば、もうこんな時間…」

人の気配が少なくなった廊下に里沙の独り言が響く。
腕時計で時間を確認して、里沙は教室に向かう足どりを速めた。

いつも放課後は教室でぼんやりしながら愛斗の練習が終わるのを待っているのだけれど、
今日は担任教師の雑用を手伝うハメになり、
気が付いたら愛斗の部活はとうに練習を終えている時間になっていた。

雑用を手伝っていることはもちろん愛斗も知っていたから、
きっと教室で里沙が戻ってくるのを首を長くして待っているはずだ。

愛斗のことだ、きっと少し拗ねているだろう。
そう思うと、知らずに溜め息が漏れた。
拗ねている愛斗を宥めるのは、少し大変なのだ。
とはいえ、そんな愛斗と他愛ない時間も、
里沙には嬉しくて楽しいものだったりするのだけれど。

83 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/24(土) 21:55:08.36 0

「遅くなってごめ…っ」

言いながら教室の扉を開けたとき、里沙の想像を裏切った愛斗がそこにいた。
西日の当たる窓際の席で、窓の桟にもたれるようにしながら、愛斗は眠っていたのだ。

「…愛、斗?」

寝ている、と思うと、呼びかける声も知らずに小さくなる。
足音も忍ばせるように近寄ってそっと顔を覗き込むと、静かながらも確かに寝息をたてていて。

「……タヌキ寝入り…、じゃ、なさそうね」

里沙が思う以上に、練習がハードなのだろうか。
気持ち良さげにしているその表情からは、少し、疲労の色が窺えた。

疲れているなら、起こしてしまうのは忍びない。
けれどいつまでもここにいるわけにもいかない。

愛斗の寝顔を眺めていた里沙にそんな葛藤が生まれる。

84 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/24(土) 21:55:37.14 0

しばらく悩んでいたけれど、意を決して愛斗の肩に手を伸ばしたときだった。

開け放たれていた窓からふわりと風が入り込んできて、愛斗の前髪を揺らす。
閉じられていた瞼がはっきりと見えて、その睫毛の長さに思わず里沙は息を飲んだ。

愛斗の顔は、男にしておくにはもったいないくらい、とても整っている。
本人はそれをひどくコンプレックスとして感じているが、
愛斗が、どちらかといえば『可愛い系』であることは周知の事実で、
実際、男にも、女に引けを取らないくらい、人気があるのだ。

幼馴染みで、小さい頃からずっと一緒だった里沙も、
正直、顔なんて見飽きるぐらい長い時間を過ごしてきたというのに、
愛斗の顔は、やっぱり、いつまで見ていても飽きないと思わせるし、
ときどき、ふとした表情にドキドキしたりもする。

85 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/24(土) 21:55:51.43 0

キスしたいな、と、何の迷いもなく、そう思った。
普段だったら、自分からするときはとても恥ずかしく思うのに。

付き合ってるんだから、こんなふうに寝込みを襲う必要なんてないのだけれど、
相手は眠ってる、という、どこかに感じる後ろめたさも、
好奇心として働いたのかも知れない。

愛斗の座っている椅子の背凭れにそっと手を置き、静かに身を屈ませる。
そして、気持ち良さそうに眠っている愛斗の頬に、ゆっくりと唇を押し付けた。

このキスで、眠り姫ならぬ眠り王子が目を覚ませばいいと、心のどこかで思いながら。





おわれ
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| 愛斗×ガキさん | 21:59 │Comment- | Trackback-│編集

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説明

イケメン・タカスレの小説まとめです
てけとーです
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