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(3) 291-294

291 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/20(火) 22:58:23.95 0
 
 
「ぜっっっっったいヤダ!!」
「だーめ。ほら、早く着替えて」
「ヤダったらヤダ!!」
「もぉ愛斗ぉ~」
 
 

ここは男子更衣室。
なぜ里沙がいるのかと言うと、愛斗が用意された衣装に着替えてくれないからだ。
もうすぐ全校集会が始まってしまう。
そこで運動部を次の大会に送り出すために応援部が全校生徒の前で応援をするのだが、
団長である愛斗が出たくないと駄々をこねている。
その理由は…

「なんで俺だけチアガールの格好しなきゃなんないんだよ!」
「しょーがないでしょ!そういう決まりなんだから」
「学ランでいいじゃん…」
「ダメ!団長なんだから!!」

応援部の仕来りで、団長は1回だけチアガールの衣装で応援しなければならない。
愛斗はこの全校集会でやることが決まっている。
この仕来りはもはや伝統で、集会がとても盛り上がることから、やらないわけにはいかないのだ。


292 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/20(火) 22:58:44.93 0
 
「すっげーヤダ…」
「ほら、みんな待ってるよ?」
「どうせ俺のこと見て笑いたいだけだろ…」
「そんな事言わないの」
「だってさぁ」

かっこ悪いじゃん、こんなの。と愛斗は口を尖らせて言う。
その姿はとても愛しかったが、確かに自分が逆の立場だったらと思うと里沙は愛斗に同情した。
隣に座って、愛斗の頭を優しく撫でる。

「…誰だってイヤだもんね、こういうのは」
「去年の先輩もすっげーイヤがってた」
「…どうする?やめる?」
「う~…」

やめるのかと聞かれると、団長としての責任が愛斗を襲う。
応援自体はすごく好きだし、それで運動部の士気が上がればやって良かったと思える。
その時の一体感は、言葉では表せないほどだ。
故に愛斗は悩む。まるで人生の決断を強いられているかのように。

「…俺、やるよ」
「うっそ、ほんと?」
「ん。団長だしね」

半ば諦めにも似た表情で愛斗は力なく笑う。
そりゃそうだ、決断したってイヤなものには変わりないのだから。
愛斗は衣装を手に取って着替え始めた。
里沙は背中を向けて愛斗が着替え終わるのを待つ。


293 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/20(火) 22:59:12.25 0
 
「…ガキさん」
「終わったの?」
「ん…」

里沙は振り向いて愛斗を見た。
視界に愛斗を捉えた途端、里沙の目が大きく見開く。

「え?…うそでしょ…」
「なに?俺なんか変?」
「変じゃない…すっごいかわいいよ愛斗」
「マジで?」
「普通に女の子みたい」
「…それ、嬉しくないんだけど」

背は小さく、体つきは華奢で、顔は童顔。
そんな男の子がこんな格好をすればこういう結果になるもの当たり前の話だ。
しかし愛斗はお年頃。女の子みたいと言われても嬉しくもなんともない。
むしろ里沙の前では男らしくいたいのに。

「愛斗?」
「…ガキさんのバカ」
「うえぇ?なんでよぉ!」
「男心が分かってない」
「なによそれぇ」

愛斗の気持ちなど気付きもしない里沙の手を引き寄せて抱き締める。
そのまま強引に唇を合わせた。
いくら女の子みたいな格好でも見た目でも、愛斗は男なのだ。
彼女を抱き締めて、キスしちゃうくらい、男らしいのだ。


294 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/20(火) 22:59:37.33 0
「俺、頑張ってくるよ」
「え?う、うん。頑張ってね、ちゃんと見てるから」
「みんなに笑われても頑張るから」
「大丈夫だよ。愛斗すっごいかわいいもん」
「…だから俺が頑張ったら、ご褒美ちょうだい」
「ご褒美?」
「ガキさんから、俺にちゅーして欲しい」
「えぇ!?ほんとに?」
「約束な」
「ちょ、あたしまだ「うん」って言ってないでしょーが!!」
「ガキさんがちゅーしてくんないなら俺帰る…」

さっきの男らしさはどこへ行ったのか。愛斗はしょんぼりした顔をしている。
里沙はそんな愛斗を見て一つ溜息をつくと、愛斗の手を握った。

「…わかったから。ちゅーするから、ね?」
「ほんと?」
「ほんとほんと。だから早く行かないと」
「わかった、行ってくる!」
「ん。行ってらっしゃい」
「すっごいちゅーだからな、ガキさん」
「はいはい、すっごいちゅーって…えぇ!?」

里沙の声を無視して愛斗はステージに歩いていく。
金色のボンボンを手に、足は若干ガニ股気味だがしっかりと歩く。
大好きな彼女からして貰うすっごいちゅーのために。


「ハロ高ー!!おーえんかー!!」


―おしまい―
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| 愛斗×ガキさん | 02:35 │Comment- | Trackback-│編集

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説明

イケメン・タカスレの小説まとめです
てけとーです
職人さま方に感謝!

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