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(2) 803-807

803 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/14(水) 01:05:46.58 0
「あ、まつーらさんや」
そう言って振り返ると、隣のクラスの高橋愛斗。
キャーあやや様と愛斗君が話してるよー
そんな声が至る所から聞こえる。ばっかじゃないの。
人に憧れてる暇があるなら自分を磨きなさいよ。

「荷物、重くない?持つで?」
歯が浮くような台詞を軽々しく言って、高橋愛斗は私の荷物に手をかけた
「平気。気にしないで。これくらい持てないと生徒会長なんて出来ないから。」
努めて冷たい声で言ったにも関わらず、高橋愛斗はにっこりと、わかったーと言った。
舌足らず、言葉足らず、身長足らず。
アタシはもっと知的な人が好きなの。そうじゃなきゃアタシに釣り合わない。

「いつもお疲れ様。頑張ろなー」
去り際に、特別の笑顔と共に高橋愛斗に言われた言葉。
ばっかじゃないの。アタシが好きになるような器の男じゃないのに。

804 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/14(水) 01:06:13.82 0
一年前
「松浦ならできる」「あやや様は完璧だよね」「さすが、松浦さん」
その言葉達が、いつからだろう重みに変わってきてた。
実際、今までアタシも大した努力もせず、いろいろ出来たんだよ。
その均衡がいつからか崩れた。
アタシを満足させていた名声や地位は、いつからか足かせでしかなくなってた。

「愛斗くん」「高橋はしゃーないな」「でも憎めない」
同じように、いつもみんなの話題の中心にいたのが、高橋愛斗だった。
確かに顔はカッコいいけど、肝心なところでダメだったりする。
へらへらしてて、アタシとは合わないだろうな、そう思って一線を引いてた。

アタシはあんたと同じようになるためにいろいろ努力してる。
生徒会の仕事も、クラブも、勉強も、友達も。
何もせずに、むしろ何かして出来なくても許されるアンタが許せなかった。

そんなアンタとアタシに変化が起きたのはあの雨の放課後。



805 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/14(水) 01:07:25.91 0
その日はなんちゃらたいふーんが来て、学校はお開きになった。
でも、日付は待ってくれない。明後日までに求められてる予算編成。会計としての重責。
アタシはこっそりと校舎に残り、軽く仕事を済ませると、残りを包んで、学校を出た。
もう、すごい風と、雨。
資料が濡れては困ると、きつく抱きしめ、道の端を歩く。
傘の意味なんてないじゃん、そう思っていたら、強風に煽られ体が傾いた。
傘の意味あるわ…悪い作用で。アタシは半ばおかしくなって受身も取らずにそのまま倒れようと思った。
だってほら、今アタシ誰にも見られてない。

そんなアタシの思惑は二重に外れた。
倒れなかったことと、人が見ていたこと。

「だいじょぶか?傘の意味ないなあ」
なんかくしゃくしゃした笑い顔でアタシの体を支えていたのは高橋愛斗だった。
濡れるなー。そう言いながら彼はアタシが落とした荷物を抱えると、
資料を抱きしめたままのアタシを誰かの家の軒下に導いた。

「ごめんなー。オレ濡れてたから、まつーらさんの背中ちょっと濡らしちゃったんよ」
その言葉になんだか笑いがこみ上げた。
そんなこと謝らなくて良い位、アタシもアンタも既にびしょびしょだから
特に高橋愛斗は、カッパを着ているくせにずぶぬれだ。
フードを脱いで、服をぱたぱたし始めた。あれ?アンタ濡れてんじゃなくて、それ汗?


806 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/14(水) 01:07:48.38 0
「アンタ、こんな中でどうやって汗かいたわけ?」
「んーじしゅれーん。走ってた。何もせんかったら、体鈍る気がしてさ。」
だからって、こんな雨の日に?

「ほら、オレさ、背ちっちゃいし、テンぱって失敗したりするから…」
せめて、自主連はいっぱいしたぞって思ってそういうのちょっとでも克服したいなって。
そう言って笑う高橋愛斗は悔しいくらい輝いてた。
雨を受ける彼の顔は、アタシにはない煌きに満ち溢れていた。これが…

「でもさーオレ、松浦さん見てたらもっと頑張らないとって思うよ」
「え?」
「だってめちゃくちゃ努力してるじゃん。」
「アタシは別に…」
「だって、どんなに練習遅く終わっても生徒会室電気ついてるし、
 走って帰ってきたら、塾から出てきてるしさ…」
それはよく聞く賛辞とはかなり味が違った。彼は、アタシのプロセスを褒めていた。

「でも、そーいうのもかっこいいんだよね。結果で語るみたいなとこ。
 オレ、松浦さんみたいに努力を努力と思えないような人間になりたい!」
それはあんたじゃない。そんなボロボロになるまで使われたスニーカー初めて見たよ。

「そーよ…アンタも頑張りなさい」
「うん、頑張る。松浦さんも、頑張ってな」
それは、今まで聞いたどんな「頑張って」よりも重みのある言葉だった。


807 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/05/14(水) 01:08:08.46 0

くだらない同級生の噂によると、高橋愛斗と新垣里沙はようやくと付き合い始めたらしい。
アイツもヘタレだが、あちらもかなりのニブ子ちゃんだ。
良かった、彼女ができて。
そうじゃなかったらアタシが一時の感情にほだされて、クダラナイ青春送ってたかもしれない。

―そう、良かったんだ、これで。―


どんどんどん!はっ!はろお!!どんどんどん!はっ!こうこー!!



今日も生徒会室には、応援団の練習の声が響く。
太鼓の音よりも大きい、団長の声。
ホントは苦手なくせに、頑張って後輩を怒ってる。

その声をBGMに、私は自分で持ってきた文献を頼りにして資料をまとめた。
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| 愛斗×亜弥 | 02:06 │Comment- | Trackback-│編集

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説明

イケメン・タカスレの小説まとめです
てけとーです
職人さま方に感謝!

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